基板設計ソフトのご紹介

【基板設計ツール EasyEDA】

かつて、基板設計ソフト(EDAツール)というと50万円以上はするようなものだったのですが、
ここ10年ほどの間に無償の基板設計ソフトがいくつか出回るようになりました。

特に有名なのは「KiCAD」で、様々な媒体で取り上げられているのでご存知の方も多いと思います。
KiCAD以外の選択肢として、今回は「EasyEDA」というソフトを紹介します。
実際に簡単な基板の設計で使ってみましたが、無償でコレはすごい。
普通に使っているぶんにはバグっぽい動作もなく、個人的にKiCADより良いと思います。

[概要]
・LCSCという電子部品通販サイトを運営している企業の傘下で開発が行われています。
・JLCPCBという基板メーカーとも連携しています。
EasyEDAで設計した基板をJLCPCBで注文すると割引が効くというちょっとした特典もあります。
・最近、有償版もリリースされましたが、無償版でも基本機能は同じで、かつ商用利用が可能。
・スタンダード版とプロフェッショナル版がある。

[特徴① インストール不要]
EasyEDAはブラウザ上で動作するWebアプリになっています。
面倒なセットアップが不要で、ブラウザさえ動けば端末は何でもOK。
Windows/Linux/MacOS用のオフライン版もそれぞれ用意されています。
どちらも使い方は同じです。

[特徴② クラウドにデータ保管できる]
Webアプリ版はクラウド上にデータを保存できるので、
ネット環境さえあれば、どこにいてもデータにアクセスできます。
無償版は500MBのみとなっていますが、簡単な基板なら1MB未満なのでかなり保存できます。
データをローカル保存することも可能。

[特徴③ 操作系がAltium Designerに似ている]
デフォルトのキーボード操作がAltium Designerに近いものになっています。
普段、Altiumをメインに使用しているため、KiCADの操作系よりも
こちらの操作系のほうが使い易いと感じます。
ショートカットキーはカスタムできるので、他のツールに慣れている場合は
自分の好みに変更できます。

[特徴④ 部品ライブラリが使いやすい]
元々準備されている大量の部品ライブラリに加え、他のユーザーが作った部品データを
検索して使うことができます。
たまに間違っているデータもあるのでチェックしてから使う必要はありますが、
データを作る手間を大幅に省けます。
自分が作ったデータも公開されてしまうので、秘匿性が求められる場合は有償版を使う必要があります。

[特徴⑤ 機能がシンプル]
有名な有償EDAツールと比べると物足りない部分もありますが、
その分、機能やインタフェースがシンプルになっています。
基板CADに必要な基本機能は大体網羅されています。
スタンダード版でも簡単な基板なら十分使えます。
プロ版だと、Altiumで言うところのキープアウトが実装されており、
より商用ソフトに近い内容になっています。

公式サイト:
https://easyeda.com/

(システム設計G)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です